昨日(5月26日)、佐賀のわくわくセミナースタジオにて、「猫でもわかる東洋医学講座」をしてきました。鍼灸師以外(柔整・あんま指圧マッサージ・整体)の先生方が対象のため、できるだけわかりやすく解説しようと必死だったが、皆さんの顔にはてなマークが浮かんでしまう場面もあり、自分の力量不足を思い知らされた。時間もずれこみ、せっかくケータリングで美味しい「陰陽・重ね煮カレー」を用意してくれていたのに、昼食の時間が遅れたためにチキンウイングが崩れてしまった。ごめんなさい。
午前10時から17時近くまで真剣に講義を聞いてくださった参加者の皆様、本当にお疲れ様でした。先生方のご協力に感謝します。ぜひ臨床で東洋医学の考え方を役立てていただければと思います。
追記
お配りした資料に誤字がありました。P10の11行目、痰陰を痰飲に、P15の中段3行目、「から足趾末端」を削除してください。
また今回の資料の病理・病証は(理解しやすいので)中医学の理論を記しました。P26の寒熱のところで、「寒邪を受けるなどして絶対的に陰が強い状態を陰実証といい、悪寒、畏寒、顔面蒼白、冷え、舌淡・・・」とありますが、冷えが盛んな状態は陰盛証であり、陰実証は陰のものが実して熱を持つ(肝実)という考え方もあることを覚えておいてください。
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弥吉京子 (火曜日, 28 5月 2013 20:48)
高嶋先生、先日セミナーを受講しまいした 経絡整体を行っています弥吉です。
この前は大変勉強になり、 やはり 東洋医学、、、陰陽、五行は面白い!!!って 感じました。いつか 先生の院にも行ってみたいです。自然に近い所に住み。 私も常に考えてる事です。 また 中国は青島ですが 10年ほどまえ 個人的な交流があり いつも 家に遊びに行ってました。 カンボジアも 行ってみて 肌が合うと感じ、歴史なども勉強してみました。がおちん旅行記も 拝見させていただき 改めて 悲惨な歴史を感じつつ でも そこに暮らす人々の笑顔が 忘れられません。 まだまだ 旅行記 じっくり楽しく 見させていただきますね!
長くなりましたが お礼を言いたくて コメントいたしましたm(_ _)m
高嶋 (水曜日, 29 5月 2013 11:42)
弥吉先生
先日はセミナー参加、ありがとうございました。
長時間の講義でお疲れになったことと思います。
東洋医学は学べば学ぶほど奥深くなりますよね。
古代中国の人々の叡智には驚かされます。
旅行記も見て下さったようで、嬉しいです。
弥吉さんも旅行の思い出をフォートラベルに書いてはいかがですか?
高嶋
平林 (木曜日, 13 6月 2013 21:31)
高嶋先生
先日は大変お世話になりました。
十数年ぶりに東洋医学を学習する機会ができ、勉強になりました。
指圧マッサージに本格的に取り入れることがなかったので、
自分の経験と照らし合わせて、改めて人体との関わりの深さを実感しました。
また、五行論や易などは医術以外にも実生活に使えそうで面白そうでした。
実技では脈診を初めてみましたが、人によってずいぶん差があることを知りました。
経絡への刺激で、脈が変化するので驚きでした。
実際の治療でも脈を診るようになりましたが、ビフォーアフターがなかなかつかめないです。
さらに東洋医学的な診方を取り入れていく必要があると考えさせられました。
そして、あの分厚いテキストを作成するのは大変だったと思います。
高嶋先生の東洋医学の造詣の深さには感服しました。
さすがに1日では教えきらないですよね。
ぜひ、東洋医学講座の続編の開講を期待します。
主催の塚原先生、よろしくお願いします。
高嶋 (日曜日, 16 6月 2013 12:51)
平林先生
先日は長時間の講義を聞いていただき、ありがとうございました。
脈診は難しいですが、わかるところから取り入れていけば、充分臨床に役立つと思います。たとえば肩こりの患者さんで、パソコンで目を使いすぎたことが原因らしいと問診でわかったとします。このとき、顔色が淡白でツヤがなく、細い脈をしていれば、血の消耗によって肝血が不足しているのではないか(肝血虚)と考え、咽喉の渇きや手足の煩熱があり、脈に数や弦が出ていれば、怒りの感情や腎陰の不足、あるいは湿熱などによって肝陰(津液)が不足して虚熱が発生した状態(肝陰虚)と考えることができます。あるいは情志が鬱々として、力が入らず、脈が遅虚ならば、肝の機能が虚弱になっている(肝気虚)状態です。これらの理屈はテキストに書いたとおりです。
私は臨床では経絡治療を行っていますが、わざわざ先日の講義で中医学の理論を載せたのは、脈や顔などに現れる特徴は五蔵の健康状態の反映であり、その説明を最もわかりやすく解説しているのが中医学だからです。しかし臨床では、なるべくシンプルで効果があるほうがいいです。肩こり(筋)や目の疲労はどちらも肝の機能障害(肝虚証)と考え、脈診で六部を比較したときに、左関上の脈が最も虚していたら、肝経上のツボ(曲泉や太衝、太敦などの五行穴)に触れて、虚している脈が充実するところを探すのです。たいてい曲泉で大丈夫ですが、食欲が無い場合などは土穴の太衝のほうがいい場合もあります。どちらにせよ、脈が充実する場所に鍼をするなり、撫でるなりすれば脈は整います。平林先生の場合は、按摩を行う前か後に20秒くらい指で五行穴を刺激するか、肝経や胆経を意識した按摩を行うことで、脈のビフォーアフターがはっきりするはずです。ぜひ試してみてください。
私が参加している大分の弦躋塾(首藤傳明先生主催)では、生きたツボの取り方を講義しています。鍼灸師がほとんどですが、按摩指圧師の先生にも勉強になるはずです。一度参加されてはいかがですか? ちなみに来月(7月14日)は、首藤先生の講義・実技の他に、私が「塾生リレー講義」を担当します。時間があれば平林先生もお越しください。お待ちしています。
会場は、大分県労働福祉会館 ソレイユ3階、午前10時から午後3時までの開催です。